私は、色彩検定協会認定色彩講師であり1級色彩コーディネーターです。
そして睡眠健康指導士でもあります。
色彩心理学が得意分野です。
一見、睡眠と色は関係ないように思えますが、睡眠と色はとても関係が深い一面があります。
そもそも色というのは光のことでもあります。
光に色を感じることができるので人間は色を見ることができます。
起きているときにはもちろん眼を開けているので、眼からの情報が絶え間なく入ってきます。
実は、視覚というのは、反対の色も感じているという側面もあります。
心理補色という言葉を聞いたことはありませんか?
例えば、手術室や手術着が、青緑なのは、あまりにも有名な話です。
では睡眠と直接関係があるのかというと、あります。
強い色は、心理補色を感じやすいのです。
赤を30秒ほど見つめて、白い壁を見ると、はっきりと青緑が見えると思います。
ピンクだったらどうでしょう?赤よりは全然青緑が見えるということはないのです。
ですので、部屋に強い色を置くよりも、彩度の低い色でまとめたほうがいいといえます。
また色(色相)ですが、やはり、落ち着く色、沈静する色としては、彩度の低い寒色系が心理的には選ばれています。
鎮静剤のパッケージをみても赤いものはないですよね?
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鎮静剤のパッケージの例
寒色系+彩度が低い
そして、寝る前の行動も、色彩というよりは目に負担のかかる行動があると思います。
照明です。
あなたは、朝、昼、夜、寝る前といつも一緒の照明を使っていませんか?
太陽は、朝に日が昇り、昼に一番高く、一番まぶしく輝いています。そして日が沈み、だんだんと暗くなっていきます。
一方部屋の中ではどうでしょうか?一日中明るい。もちろんカーテンを開けていれば、逆に昼間は電気を消して暗かったりします。
人間は動物です。何万年前から、自然の摂理に従って生きてきたのに、現代ではどうでしょう?
起きている間は、仕事、人間関係のストレスをかかえ、夜には寝れないストレスを抱え。
これって、自然の摂理に反しているからストレスがかかって寝れない一面があるのではないでしょうか?
心地良く眠るためには、人間が本来持っている野生に基づき、照明のサイクルを作ることです。
朝
昼
夕方
朝→昼→夕方
このように、朝日がさして、昼に一番明るく白い光、夕方は、暖かい色の光になっているはずです。
実際は、夕方仕事を終えて家に帰ると、薄暗い外から、明るい室内に移動することになります。
話がながくなりましたが、照明のことです
夜は帰宅してから、寝るまでに、照明を少しずつ暗くする
厳密に暗くできなければ、寝る前の2時間は、部屋を暗めの照明にすることです。
また、照明の色についてです
照明の色は電球色にする
先ほど青が落ち着くといいましたが、ここは暖色の、電球色なのです。
なぜかというと、蛍光灯などの白色は、昼間の色なのです。
暖色は、夕日の色でもあります。そして、電気のない時代は、炎の光で夜を過ごしていました。
そういった、古来から細胞に染み付いた、色により、人間本来の、眠りの用意を体に準備させることができるのではないでしょうか?
リカバリーウェアや枕、寝具にいたるまで、いろいろ試してきましたが、やはり、この睡眠環境を整えることでもよい睡眠ができるようになったと実感しています。
どうやって照明の色を変えるかというのは簡単なことです。
私はアマゾンエコー(アレクサ)と電球の組み合わせです。
- 寝具は彩度の低い青系
- 寝る前の照明は電球色
- 寝る前の照明は2時間前から暗めに
良い睡眠は朝の太陽の光が大事
起床時に太陽の光を浴びると、体内の時計は、朝と感じ、体が起きる準備に入ります。
寝るときに、カーテンをすこし開けるか、それか、日当たりの悪い部屋では、人工的に太陽の光に似た光を浴びることが最適だと思います
現代の技術ではそういったものがあります。
睡眠に適した部屋の色とその心理的影響
良質な睡眠は日々の健康と幸福感に直結しています。
部屋の色は睡眠の質に大きな影響を与えるため、寝室の色を選びを考えましょう。
ここでは、睡眠に適した部屋の色と、それが心理に与える効果について詳しく解説します。
落ち着きをもたらす色
ブルー
ブルーは心を落ち着ける効果があり、血圧と心拍数を下げることが科学的に証明されています。
淡いブルーは特にリラクゼーションを促進し、心地よい睡眠へと導きます。
グリーン
自然を連想させるグリーンは、心の平穏をもたらし、ストレスを軽減するのに役立ちます。柔らかい緑色は、安らぎを感じさせるため、睡眠に最適な色です。
熟睡を促進する色
ラベンダー
ラベンダー色には、リラックス効果があります。この優しい色彩は緊張を和らげ、心を落ち着かせるのに適しているため、寝室に最適です。
ソフトピンク
ソフトピンクは温かみがあり、心を和ませる効果があります。この色は特に子供部屋の睡眠環境を整えるのに適しています。
避けるべき色
原色です。
レッド
レッドは興奮や活動を促進する色であり、睡眠のための環境としては推奨されません。この色はエネルギーを高めるため、寝室に使用する場合は慎重に。
明るいイエロー
明るいイエローは刺激的であり、リラックスを阻害する可能性があります。柔らかいトーンなら問題ないかもしれませんが、睡眠にはあまり適していません。
部屋の色は、ただのデコレーション以上の意味を持ちます。睡眠に適した色を選ぶことで、心理的な安定とリラックスを促し、毎晩の睡眠の質を向上させることが可能です。色選びには個人の好みや心地よさを考慮し、最適な環境作りを心がけましょう。